岩崎さんの、中継ぎという言葉

1月30,31日と種市大学に参加してきました。
いろんな時間が、それぞれの人たちに流れていたと思います。
感じたこと、これからのこと、また見えてきたことなど、
少し、整理が必要だと思うので、次回、また。
岩崎さんの、この笑顔に出会えたことが、なんというか。
この日のトークで、岩崎さんは農家さんたちに
「君たちは中継ぎだから、だから、軽やかに柔軟に愉しんでください」
ということを話されました。
岩崎さんは、昔、農業を営む仲間がたくさんいたけど、
今は、あまり、仲間とよべる人は少ない。
だから、農業をやめてほしくないから、
大変なことはいろんな人とシェアして、
とにかく、続けていってほしい。
そういう祈るような言葉だったんだと思います。
私たちも全く同じことを考えていたので、
とても嬉しかった。
種のことを考えて、行動して、選択して、
私たちは八百屋だから、
野菜を販売して、マーケットを企画して。
ここから10年、どんなにがんばっても、
どんな流行がきたとしても、
何かが変わるとは、思えないし、
1%は、1%のままだと、思っています。
私たちが「種を守る」と言っているのは、
その1%を守る、ということを言っているのです。
たったの1%を次の世代につないでいこう、
いわゆる、岩崎さんの「中継ぎ」と同じ意味です。
ただ、続けていくには、
愉しいほうがいい!
愉快なほうがいい!
夜に。
その話を、えんえんと岩崎さんとすることができました。
岩崎さんは、私たちに言いました。
高橋さんたちは、もっと具体的にしないとね。
主婦にはこの種類の野菜が使いやすいよとか、
本当に使いやすい、葉ものとか、
美味しさがわかりやすいものとか、
料理家さんには個体差がおおきい大根とかカブとか紹介して、
食べる人が使いやすい野菜もあれば、
使いづらい野菜もあるから、
それを、チョイスしてあげるといいと思うよ、って。
ほんと、そのとおりだなって思いました。
全部を、ほら!古来種の野菜だよ!
と伝えるよりも、
たったひとつでもいいので、
知ってもらえたら、嬉しい。
その人の1%になれたら、十分だ。
「種を守る」っていう言葉は、
おこがましい言葉かもしれないけど、
人々の脳裏の1%にある、
じわっとする忘れてるような
覚えているような
滞在意識っていうの?そういうの、
そういうのを、
ひっくるめた、
種を守る、なんだけどな。
この言葉を否定されることは、
多々、あるから、ちょっと悔しいけど。
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それから。
私たちは、野菜を「買って」います。
もらうことなんて、ほとんどありません。
正直、月に何十万も。
だから、残るなんてことはしたくない、
残すなんてことは、ない。
もらって、美味しかった!
それは美味しいでしょう。
買ったから美味しかった!
もっと美味しいでしょう。
一生懸命に働いて、お金にして、それで買うんですから。
私は買うことは、いいことだと思います。
うきうきするし、使いたい、誰かのために、自分のために。
だから、買う。
買うって愉しいじゃない!
お買い物って愉快じゃない!
買う、お財布のひもをゆるめる、
えーーほんとに美味しいの?
まぁ、それはホントなの?
あらー買っちゃうじゃない、そういうこと言われるとー
とか、冗談とか言いながら。
私たちは毎日、そういう会話をしている。
お客さんと。
そういう中継ぎをして、農家さんたちから
買った野菜を売るのだ。
東京では野菜が高いとか、
地方がどうとか、東京がどうとか、
そういうことは、正直、どうでもよくて、
場所ではなくて、
人、と、人とが、どうつながっていくか、
そしてその先に
食とどうつながっていくか、
どう生きていくのか、
そこのところに、
いくらだって、時間だってお金だって払うよ。
だって、自分で働いたお金だから、
愉しいところに、使いたいんだよ。
そういう人たちと
手をとりあっていたいなと思います。
とりとめなく、書いた文章です。