30年前と今、先輩達へのリスペクト!

9/11から古来種野菜が新宿伊勢丹にて販売されることになり、
それに伴って、沢山の方にご協力をいただき、
古来種の野菜を栽培している生産者を探し求めました。
その中で、気づいたこと。
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30年前。
「有機農業の認知度が低かった頃、探しても探しても、栽培している人は少なかった」
とよく聞いていた。
それを思い出した。
30年たった今どうだろう。
有機生産者は就農者全体のまだ5%未満。
それでも世の中にオーガニックという言葉が浸透し、こんなにも沢山の
有機野菜を手にとることができるようになった。
何より、人々の意識の高さや認知度が考えられないほど、状況を変えた。
そう、人々の「欲求」と「意識」が、
この30年間で、有機農業を身近にしてくれた、と言っていいと思う。
今、私たちが全く同じ状況で。
古来種のお野菜を探していると、本当に、流通にのせられるほどの野菜がない。
ぐったりするほど、ない。その上に、いろんな問題が度重なる。
理想の野菜に出会ったとしても、作り手は年配のおじいちゃんやおばあちゃん。
もう、畑を広げて新たな流通を!なんて、言えない。
かといって、就農の浅い生産者のお野菜は、なんとか軌道にのせるため、
流通にのせやすい、育てやすい、などの社会のいたしかたない問題で、
古来種とはいえ、みんな同じ品種の野菜を作っている。
これが後に、種を採り続けていれば、
10年たった時、同じ品種じゃなくなる。
その育ってきた風土が種の記憶に宿り、違うお野菜になってくる。
そこまで、私たちは待たなくてはいけないのだ。
生産者と一緒に待たなくてはいけない。
もしくは引き継ぐ準備を早急にしなければ、いけない。
そして、消費者は。
30年前と同じく、私たちの「欲求」や「意識」を声に出さなくてはいけない。
30年前に学生運動とともに、有機業界を広げてきてくれた先人の方たちに、
ただただ、リスペクト!
この30年があり、この土台があるからこその、
今の私たちの活動が成り立っていることが、
身をもって感じることができた。
さぁ、ここから30年、正しくおもしろいことを!
「種が大切だって言い続けようぜー!」
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